いつでも帰れる場所
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1976年生まれ、群馬県在住。
ヒプノセラピーの先進国、アメリカ合衆国の中でも長い歴史を誇る、ヒプノセラピーのナンバーワン・プロ団体「NGH」。ナンバーツーの規模を誇る「ABH」の両団体より公式認定されたスクールにて、ベーシック・トレーニング、プロフェッショナル・トレーニング、トレーナー・トレーニングの全コースを修了。
ヒプノセラピスト(催眠療法士)となる。
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いつでも帰れる場所
女性Rさんは最近首のあたりの緊張が取れず、睡眠も浅くなり疲れが取れなくなりました。
日常でも首の付け根が重苦しく、リラクゼーションを受けに来られました。
リラクゼーション
Rさんを退行催眠で一番リラックした時間に戻ってもらうと、
Rさんは真っ暗なのにともて安心する空間に戻っていきました。
Rさんがいる空間について、Rさんは訳もなく楽しい気分になる場所だと言いました。
Rさんがいる空間は、Rさんがよく知っている所なのか尋ねると、
Rさんは「うーん、そうですね・・・。よく知っている場所ともい言えるし、普段は全く知らない場所とも言えます。」と答えました。
Rさんによく知っている場所と感じるときはどんな時かと尋ねると、
Rさんは「よく知っていると感じる時は、この人生を自分が始めたと覚えている時だって感じます。」と答えました。
Rさんに「今いる場所はこの人生を始める前にいた場所ですか?」と質問すると、
Rさんは笑って「そうかもしれない。でもこの場所は人生が始まってからもいつでも来れる場所だと感じます。」と答えました。
Rさんはその空間について、真っ暗だけれど全てが繋がっているような感じで、全然怖くない、お腹のあたりが暖かくとても自分がしっかり生きている感覚があると言いました。
Rさんはとても穏やかな表情で、その空間に魅入っているようでした。
Rさんが感じているその感覚を出来るだけ顕在意識に残すため、
Rさんにはどれだけ自分が安らいでいるかを感じるままに語ってもらいました。
Rさんは話しながらも、時折大きく息を吸ったりして、空間全体を身体で感じ取っていました。
Rさんの瞼は閉じていましたが、瞼の下の眼球は物を見ているかのようにクルクルと動いていました。
これは深い催眠状態や、イメージとアソシエイト(イメージから感じる感情と一体化)しているときに起きる現象で、
Rさんは真っ暗い空間のでも情報を多く受け取っているようでした。
Rさんに首のコリは今感じるかと尋ねると、Rさんは「今は感じないです。でもいつも(日常)に戻ったら感じると思います。」と答えました。
Rさんに「今感じている安心感を日常でも思い出せれば、首コリの緩和に役立ちそうですか?」と聞くと、
Rさんは「そう思います。緊張して生きる必要がないって思えるから。」と答えました。
Rさんはその後、時間一杯その空間を堪能し、最後にこの空間で感じた安心感をアンカリングしてリラクゼーションを終えました。
リラックスタイム
リラクゼーションの後、Rさんに「素敵な空間に行きましたね」と言うと、
Rさんは「誰もが自分の中に必ず持っている場所だと感じました。」と答えました。
実は誰もが気付かぬうちにこの素敵な空間を訪れて、自分を癒しているのかもしれません。