懐かしい安堵
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1976年生まれ、群馬県在住。
ヒプノセラピーの先進国、アメリカ合衆国の中でも長い歴史を誇る、ヒプノセラピーのナンバーワン・プロ団体「NGH」。ナンバーツーの規模を誇る「ABH」の両団体より公式認定されたスクールにて、ベーシック・トレーニング、プロフェッショナル・トレーニング、トレーナー・トレーニングの全コースを修了。
ヒプノセラピスト(催眠療法士)となる。
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懐かしい安堵
催眠状態に興味があった男性Bさんは、催眠状態でリラックスしてみたいと、リラクゼーションを受けました。
リラクゼーション でBさんは、日常生活に必要なメッセージを受け取りました。
リラクゼーション
リラクゼーションの中で、Bさんをガイド達に誘導したとき、あるガイドは、Bさんにとって、とても近しい人でした。
Bさんは、そのガイドが現れると、懐かしそうに「このガイドは、亡くなった父ですね。」と答えました。
そしてBさんは、お父さんの姿を久しぶりに見たと笑いました。
Bさんに、お父さんの表情を尋ねると、眉をひそめて、「(父は)何か伝えたいことがあるようです。」と言いました。
そこで、次の誘導はせず、お父さんからのメッセージを受け取ることにしました。
Bさんのお父さんは、言葉ではなく、動作でBさんにメッセージを伝えてきました。
Bさんのお父さんは、コーヒーマシーンの前で、空のコーヒーカップの底を、Bさんに見せてきました。
そして次にそのカップにコーヒーを入れてくれたのですが、そこでBさんは笑い出しました。
Bさんはとても楽しそうに笑って「なるほど、、、わかった。わかった。」と言いました。
お父さんのこの動作の意味を、Bさんは受け取っているようです。
Bさんに、お父さんの様子を尋ねると、
「コーヒーカップに注いだコーヒーを見せてくれるのですが、コーヒーがほんの少ししか入っていないんです。それを私に渡してきます」と答えました。
お父さんの行動の意味は、何なのでしょうか?
Bさんは日常生活で、期限が迫っている仕事がいくつか重なってしまい、睡眠を削って仕事をしていました。
眠気と疲れをごまかすため、濃い目のコーヒーを水分補給のように飲んでいました。
しかし最近は、コーヒーを飲み過ぎたのか、胃がもたれるようになり、慢性疲労状態だったそうです。
Bさんはお父さんの行動について、「(父は)コーヒーを飲み過ぎていると、伝えているんだと思います」と答えました。
リラックスタイム
Bさんは、コーヒーを入れてくれたお父さんに「コーヒーマシーン、使えるんだね」と声をかけました。
それに対してお父さんは「俺は頭が良いから。簡単、簡単。」と答えました。
Bさんは、そのお父さんの答え方が、「父らしくて、懐かしかった」と言いました。
Bさんは、催眠状態から目を覚ますと、「懐かしい人に会ったからか、胸の辺りがほっとした感じ」と答えました。
お父さんに逢うことを通して、Bさんの心は、どこか安堵したのかもしれません。
その心の安堵から、現在の忙しさを振り返る、そんな余裕が生まれる可能性もあるでしょう。