記憶に無い大切な人
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1976年生まれ、群馬県在住。
ヒプノセラピーの先進国、アメリカ合衆国の中でも長い歴史を誇る、ヒプノセラピーのナンバーワン・プロ団体「NGH」。ナンバーツーの規模を誇る「ABH」の両団体より公式認定されたスクールにて、ベーシック・トレーニング、プロフェッショナル・トレーニング、トレーナー・トレーニングの全コースを修了。
ヒプノセラピスト(催眠療法士)となる。
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記憶に無い大切な人
女性Lさんはスタンダードセッションを受けて数ヶ月経ち、今度はゆっくりと、ガイドや催眠状態を体験したいとの要望から、リラクゼーションを選択されました。
リラクゼーション
前回と同様に、Lさんをある建物に誘導しましたが、Lさんはだんだんと困惑した表情になっていきました。
その様子から、Lさんはこちらの誘導したものではないものを感じているようでした。
そこでLさんに今いる場所を尋ねると、Lさんはこちらの誘導とは異なる建物にいました。
Lさんがいる建物は、建物の屋根がボートを引っくり返したような形をしていて、とても広く、壁や床など全てが、少しグレーがかった白っぽい色をしていました。
そして建物の中にいる人たちは数人で、彼らの服装は、Lさんがこれまで見たことが無い非常に個性的なものでした。
その建物の様子を語るLさんは、その建物をとてもよく知っているかのようで、
Lさんに「この建物に、前にも来たような感覚はありますか?」と尋ねると、
Lさんは小さく笑って「不思議なんですが、今朝まで(この建物に)いたような気がします。」と答えました。
Lさんは、その建物に度々行っている気がすると言いました。
Lさんに、どんな時にこの建物に行くのか尋ねると、Lさんが日常生活で感情的になってしまっている時や、知識を整理する時に、その建物に来ているようでした。
Lさんの今回の目的はリラクゼーションなので、Lさんにこの建物にいる人たちの中で、一番安心できる人を教えて欲しいと尋ねると、
Lさんはパッと表情を明るくして「彼女!彼女です!今隣に来ています!」と興奮して答えました。
Lさんはその女性との間柄を、自分たちは一卵性双生児のようだと言いました。
Lさんはその女性とこの建物の中で、どんな時間を過ごしているのか、その記憶はありませんでしたが、
Lさんは「彼女とはこの建物以外でもよく会っている気がします。その記憶は無いけれど、彼女は私にとって、とてもとても大切な人だとわかります。」と言いました。
リラックスタイム
Lさんにその女性と手を繋いでもらうと、Lさんは静かに涙を流しました。
そしてLさんは、胸の中央部分に手を当てて、数回うなづいていました。
Lさんはその女性からいくつかアドバイスをもらったようです。
催眠から醒めたLさんは、泣き笑いのような表情を浮かべて「彼女に会えて良かった。スッキリしました」と言いました。
Lさんはリラクゼーションを通して、気分転換できたようです。
また、記憶は無いけれど、直感が訴えてくる大切な人にも出会えたようです。
直感が訴えてくる感覚は、日常生活とは違う世界が、心のどこかにあることを、垣間見せてくれるのかもしれません。