突然の心変わり? その理由を知りたい!
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1976年生まれ、群馬県在住。
ヒプノセラピーの先進国、アメリカ合衆国の中でも長い歴史を誇る、ヒプノセラピーのナンバーワン・プロ団体「NGH」。ナンバーツーの規模を誇る「ABH」の両団体より公式認定されたスクールにて、ベーシック・トレーニング、プロフェッショナル・トレーニング、トレーナー・トレーニングの全コースを修了。
ヒプノセラピスト(催眠療法士)となる。
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ある日突然、気持ちが変わるの?
特に何かあったわけではないのに、急にあなたの感情が変わってしまう経験をしたことがあるかもしれません。
それは、あなたの内部でずっと起きていた何かが、動き出したサインの可能性があります。
エピソード
女性Yさんは、ある日突然、親友が嫌いになりました。
心配性の親友の相談相手として、常に親友に寄り添い、サポートしてきたのですが、突然、親友の言動全てにイラつき、憎しみさえ感じるようになりました。
自分をイラつかせる存在として、親友を感じてしまうのです。
Yさん自身、急激な心境の変化に驚きましたが、親友もまた、Yさんの態度の変化についていけず、「自分が何かしたのか?」と何度もYさんと話し合おうとしました。
しかしYさん自身も、何故なのかわからず、上手く答えられない状態で、2人の関係は微妙なものに変わっていました。
セッションでYさんの潜在意識にアクセスすると、内気な男の子が現れました。
Yさんに、この男の子との関係性を聞くと、ベトナムで生きた頃の自分だと答えました。
ベトナムでのYさんは、たくさんの兄弟の末っ子として生まれましたが、とても内気で自分の言いたいことを上手く伝えられず、兄弟達をイラつかせていました。
やがて兄弟達の中で、Yさんは変わり者として孤立していきました。
この人生で、Yさんは生涯、自分の殻から出ず、世の中や他人を恐れ、不安と心配に染まった暮らしをおくったそうです。
Yさんに、「常に感じる不安と心配から、抜け出そうと考えたことはあるか」尋ねると、Yさんは、「そういう考えさえ浮かばなかった、ただただ、全てに馴染めず、怖くて苦しかっただけ」と答えました。
そして「この人生で、不安と心配から抜け出したいと決意するような、人生の出来事は設定したか?」と聞くと、「この人生では、無理だ(対応できない)と感じた。(ガイド達と)相談して、このまま終わることを選択した」と答えました。
Yさんはこの人生が終わった場面で、後悔とそれ以上に、人と深く関わっていくことに、強い憧れを持ちました。
そしてベトナムでの自分は、現在の親友に、とても似ているようだと言いました。
Yさんは、別の人生で感じたことを思い出すために、親友と出会ったのでしょうか?
Yさんのガイドは、意外なことを話しました。
今回、親友と出会った意味は、自分の後悔を思い出す為ではなく、人をサポートする際、どこまで立ち入るのか、そのバランスを学ぶためだと答えました。
そして、ベトナムでの自分を思い出すことで、人生を学ぶペースは人それぞれで、本人の決断したことでしたか、本当の意味で進むことはできない、それを身をもってYさんは知っているはずだと言いました。
余談
親友への気持ちが突然変わったように感じたYさんですが、振り返ると、以前から親友に対して、苛立ちは感じていたと話しました。
しかし、親友をサポートしなければいけないという理性が、その苛立ちを押さえ込み、バランスを保ってきたようです。
Yさんは、「突然親友に対する気持ちが変化したのではなく、積み重なった苛立ちを、理性で抑え込めなくなっただけなのかも」と答えました。
新しい視点
Yさんは、親友に対する、突然の心境変化をきっかけにして、人生のアラームを鳴らしたのかもしれません。
Yさんに、親友との関係は今後どうなっていく気がするか尋ねると、「静かに見守っていく関係になると思う。彼女(親友)は自分の代わりに頼れる人を見つけようとするかもしれないが、それも彼女の選択だと思う」と答えました。
Yさんは、親友と絶縁するしかないのか思いつめていましたが、今後は親友を見守るという新しい視点を持って、新たな関係性に踏み出していくのかもしれません。