ビリーフ(信念)の始まりを紐解き、古い「思い込み」を断捨離しよう!
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1976年生まれ、群馬県在住。
ヒプノセラピーの先進国、アメリカ合衆国の中でも長い歴史を誇る、ヒプノセラピーのナンバーワン・プロ団体「NGH」。ナンバーツーの規模を誇る「ABH」の両団体より公式認定されたスクールにて、ベーシック・トレーニング、プロフェッショナル・トレーニング、トレーナー・トレーニングの全コースを修了。
ヒプノセラピスト(催眠療法士)となる。
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ビリーフ(信念)の始まりを紐解くには?
「こうしたい、こうあるべき」、あなたを動かしているビリーフ(信念)の始まりを知ると、「え? そういうことから?!」と意外なことが始まりかもしれません。
そしてそのビリーフ(信念)の始まりと、形成された経緯が紐解けると、「思い込み」とは違う、よりあなたらしい動機で進んでいけます。
あなたのビリーフ(信念)の始まりを知る方法に、チャンクダウンというNLPの手法が利用できます。
チャンクダウンとは「チャンク=塊」を細かく砕いていくという意味です。
ここで言うチャンクは「こうしたい、こうあるべき」というあなたのビリーフ(信念)です。
このチャンクに質問を投げかけていくことで、細く砕き、そのビリーフ(信念)の始まりと経緯を明らかにしていきます。
エピソード
女性Sさんは、「常に自立していること」がビリーフでした。
そのビリーフに沿って人生を進んできましたが、ご主人から「冷たい、家族の感覚が持てない」と言われました。
妻として母親として、自分のやるべき事を必死でやってきたSさんにとって、ご主人の言葉は理解できませんでした。
このSさんの「常に自立していること」をチャンクダウンしていくと、そこには面白いビリーフの始まりがありました。
Sさんのビリーフの始まりは何だったのでしょうか?
その始まりは「小さい頃、近所の男の子が、Sさんに見せびらかすように食べていたお菓子」でした。
Sさん自身も忘れていた、印象の薄い古い記憶でしたが、その始まりをキッカケに、その後、周囲から得た情報がどんどんそのビリーフに紐付けられ、現在の形をつくっていました。
自分のビリーフの始まりと、ビリーフが形成された経緯を確認したSさんは、その意外な紐付けに驚いていましたが、当時、幼さゆえの、勘違いにも似た状況把握に苦笑しました。
何故そんなふうにビリーフと紐付けしてしまったのか、不思議なようでしたが、見せびらかすようにお菓子を食べる男の子や、そのお菓子について、当時の自分が感じたことを、大人のSさんとして改めて感じた時、Sさんは涙を流しました。
Sさんの涙は、両親の為に幼い自分なりに、あることを我慢していた気持ちを思い出したからでした。
現在のSさんなら、そんなふうに関連付けて考えないことでも、当時のSさんにとっては、そう関連づけてしまう、切ない哀しいことだったようです。
ビリーフの始まりと経緯を忘れても、繰り返しそのビリーフを拠り所にしていくこともあります。
そして最初の意味づけからズレた状態になっても、「思い込み」として現在の自分を縛ります。
あなたを動かしているビリーフが、現在のあなたを縛り過ぎていないか、再検討するのも良いかもしれません。
余談
自分で自分自身をチャンクダウンする場合は、ビリーフに対する質問とその答えを、マインドマップを使って明確化する人もいます。
マインドマップは様々な思考を視覚化し、テーマの全体像を把握しやするツールで、ビジネスで利用している人も多くいます。
マインドマップは、思考やアイデアを言語化・視覚化してくれるので、抽象的な情報を現実的に認識しやすくなります。
マインドマップはソフトだけでなくアプリもあるので、時間が空いたときなど、スマホで気軽に、自分の内面を探っていくことが出来ます。
新しい世界
Sさんは、何だか肩の力が抜けたようだと話し、そして、人に弱音を吐けない部分が、自分と家族との間に溝のようなものを作っていたかもしれないと言いました。
ご主人の言っていることが理解できないと話していたSさんですが、ご主人の言葉に対して、新しい視点を持ったのかもしれません。