あなたが嫌いだと感じる人は、もしかしたら別の人の代わりかも?!
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1976年生まれ、群馬県在住。
ヒプノセラピーの先進国、アメリカ合衆国の中でも長い歴史を誇る、ヒプノセラピーのナンバーワン・プロ団体「NGH」。ナンバーツーの規模を誇る「ABH」の両団体より公式認定されたスクールにて、ベーシック・トレーニング、プロフェッショナル・トレーニング、トレーナー・トレーニングの全コースを修了。
ヒプノセラピスト(催眠療法士)となる。
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本当に嫌いなのは別の人? それとも記憶?
あなたがある人を嫌だと感じるとき、その人自身が嫌なのか、
それともその人があなたに嫌な記憶を思い起こさせているのか、
知ってみるのも面白いかもしれません。
エピソード
女性Lさんは、希望の職種に転職することになりました。
それに伴って、新しい職場で自分の力を最大限に発揮するため、
潜在意識のメンテナンスに来ました。
新しい職場での経験を、今後の人生にどう活かしていきたいか、
それが彼女の知りたいことでした。
そこで新しい環境に入る前に、新しい職場に持ち込む必要のない思考の癖を確認していきます。
まずワクワクした気分で、新しい職場をイメージしてもらい、職場の雰囲気を十分に感じてもいきます。
しばらく希望と期待に浸った後に、ある質問をすると、彼女の生き生きとした表情がガラッと変わりました。
彼女は新しい職場の人たちの中に、ある人物がいることに気づきました。
その人物は、今の会社の別部署の女性Aさんでした。
Lさんに、Aさんはどんな表情をしているか尋ねると、「嫌な含み笑いをしています。会議の時、Aさんがしている表情です。」と答えました。
LさんとAさんの関係は、ある時期になると必ず共同作業を行う関係でした。
仕事上では当たり障りなくお互いに接していましたが、Lさんによると、
Aさんは会議になると、Lさんが作った資料を見ながら、馬鹿にしたような含み笑いを時々する嫌な人物ということでした。
ですが会議の時以外は、Aさんの態度は普通なので、普段は気にならないけれども、
やはり会議中は、Aさんの表情に感情が流されないように気を張ってしまい、気疲れすると言いました。
しかし、Lさんさんの話やイメージワークから、これまでAさんと深く関わった出来事は見当たらず、
Aさん自身では無い誰かがAさんの背景に隠れているようでした。
そこでAさんを始点に時間を遡っていくと、Aさんの顔は、
高校時代の別グループの嫌なクラスメイトに変化し、そのクラスメイトの顔は、
最後はLさんの父方の祖母の顔に変わりました。(これらの女性たちは、ある共通した身体的特徴がありました。)
祖母の顔が出ていきた時、Lさんは昔、祖母が意地悪そうな顔をして、
Lさんの母親の悪口を、Lさんや親戚に話していることを思い出しました。
祖母がLさんに聞こえるように、お母さんを馬鹿にする事を言い出すと、
Lさんは聞こえないフリをしてやり過ごしていたそうです。
なぜおばあさんはお母さんに対して悪口を言っていたのでしょうか?
おばあさんの行動の発端をエンプティチェア やガイドを通して確認していくと、
その理由について、Lさん自身も納得のいく理由が現れてきました。
なぜなら現在のLさんも、その理由でお母さんから距離をとっているからでした。
その理由にLさんが納得すると、おばあさんから意地悪そうな表情が消え、
Lさんに、七五三の着物を丁寧に着せてくれた時の、優しい眼差しに変わりました。
この後Lさんに、イメージワークを通して、おばあさんから高校時代のクラスメイト、そしてAさんに順に会ってもらうと、
どの女性もLさんが不快に感じる含み笑いをしていませんでした。
そこであえてAさんがLさんに対して、悪意を持って含み笑いをしているイメージをしてもらいます。
そしてLさんに、Aさんのこの態度をどう感じるか尋ねると、「何かAさんにしてしまったのかな。でも社会人なのに、この態度は大人気ないというか呆れます。こういう人は相手にしません。」と答えました。
Lさんが新しい職場に持ち込む必要のない人物として、Aさんが現れましたが、
Aさんを嫌だと感じる背景には、おばあさんがいました。
しかしおばあさんの行動をLさんなりに理解した時、おばあさんもAさんも、
Lさんの中で別のイメージに変化しました。
新しい職場に持ち込む必要のない人物は、Lさんの中で居なくなったようです。
また新しい職場で、悪意を持って含み笑いをするような人物に出会っても、
Lさん自身の考えを持って対応していくようです。
余談
新しい職場について、Lさんのガイドはこうアドバイスしてきました。
「情に流されて、人間関係が仕事の足かせになってしまうことが多い。改善した方がいい」
このアドバイスに対してLさんは、仕事の判断を近場の人間関係を優先して曇らせてしまうことがよくあり、これは新しい会社には持ち込みたくない癖だと言いました。
新しい世界
Lさんは、Aさんを通して、自分がもう反応しなくていい手放す記憶を処理し、ガイドのアドバイスから、自分の課題(情で仕事の判断を曇らせる癖)を知りました。
これらのことを踏まえて、これからLさんは、新しい職場でどんな世界を構築していくのでしょうか。