相手から見た自分、それを知ることは面白い!
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1976年生まれ、群馬県在住。
ヒプノセラピーの先進国、アメリカ合衆国の中でも長い歴史を誇る、ヒプノセラピーのナンバーワン・プロ団体「NGH」。ナンバーツーの規模を誇る「ABH」の両団体より公式認定されたスクールにて、ベーシック・トレーニング、プロフェッショナル・トレーニング、トレーナー・トレーニングの全コースを修了。
ヒプノセラピスト(催眠療法士)となる。
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相手からどう思われてる?!
あなたの人生に関わる人たちの中で、あなたの感情を揺さぶる相手に出会うことがあります。
その相手があなたをどう思っているのか、潜在意識を通じて知ることは、面白い変化をあなたにもたらすかもしれません。
エピソード
女性Eさんは、女性数名のチームリーダーをしています。
少し前に配属されたある部下との関係に、気まずさを感じていました。
その部下は若干向こう見ずな点はありますが、自分の考えをしっかり持ち、仕事も優秀でした。
どちらかと言えばおっとりとした性格が多いチームのメンバーの中で、その部下の彼女は異色の個性を持っていましたが、その優秀さにみんなは惹かれ、彼女を頼りにしていました。
しかし、チームメンバーとして上手くやっている彼女に、Eさんが気まずさを感じるのは、彼女が時折、Eさんを抜きにして、Eさんの上司に掛け合うことでした。
Eさんは、彼女とEさんの上司が、自分をよく思っていないのではと疑心暗鬼になっていました。
Eさんに彼女の印象を尋ねると、Eさん自身も彼女の才能を認めており、チームに新しい発想をもたらしていると感じていました。
しかしEさんは、「相手(部下)からすると、私は判断するのに慎重すぎたり、いろいろな人のことを考えすぎて、彼女をイライラさせていると思う」と言いました。
Eさんのイメージの中で部下の彼女は、Eさんの人格や行動の良し悪しを判断する審判者になっていました。
Eさんにとって、彼女は審判者なのでしょうか?
そこでエンプティチェア を使って、彼女はEさんに対してどう感じているのか見ていきます。
彼女はEさんに対して「感情的になってしまう自分とは違って、Eさんは冷静で信頼できる上司。Eさんのチームに来れて嬉しい。でもEさんにもっと頼ってもらいたい。Eさんをサポートしたい。」と答えました。
そしてその部下がEさんに対してイライラする点は、「自分に振るべき仕事を、Eさんは遠慮して一人でやろうとしてしまう。そういう時、もっと頼ればいいと感じてイライラする。」と言いました。
その他にも、「Eさんは完璧な上司を目指しているのか? そんなの求めていない。 もっと弱音や悩みをメンバーに話してみたらどうか?」とも言いました。
どうやら、部下の彼女はEさんの審判者ではなかったようです。
余談
実はEさんは、エンプティチェア が得意ではありませんでした。
初回のセッションのウォーミングアップでも、中々、エンプティチェア の感覚が掴めず、Eさんのセッションでは、エンプティチェア が使用できませんでした。
しかし今回のセッションでは、自然に受け入れて、深くアソシエイト(その時の感情と一体となった状態)しながら、エンプティチェア を行なっていました。
クライアントの方で、エンプティチェア が出来ないことを気にされている方もいますが、自然に出来る時が来たら、セッションに活用していきましょう。
新しい視点
Eさんに、現在の部下への印象を尋ねると、「頼もしい人。自分に新しい考えを示してくれる人かもしれない。」と答えました。
そして「こういうタイプの人に、好意的に思われるのは嬉しい。」と笑いました。
Eさんにこれから彼女に対してどう接していきたいか?と質問すると、「彼女を怖がらず、ゆっくり接していきたい。自信を持って接したい。」と答えました。
Eさんは彼女に対して新しい視点を手に入れたようです。
Eさんの中で、今後この彼女は審判者から何に変化していくのでしょうか。